貴景勝と朝乃山、2人の直接対決は毎場所盛り上がります。なぜなのでしょうか?
理由は簡単です。貴景勝と朝乃山、2人とも強い日本出身の関取だからです。そして大相撲ファンからはポスト稀勢の里、豪栄道と期待されています。
ここで少しだけ貴景勝と朝乃山の話を掘り下げさせてください。
2人の強さの秘訣・特徴は何なのでしょうか?
貴景勝は、突き押し相撲に大きなこだわりを感じます。貴景勝本人もインタビューで自分の少し小柄な体型では本格的な四つ相撲は無理だと言ってました。四つ相撲を捨てたのが貴景勝なのです。そして貴景勝の最大の武器・こだわりが、突き押し相撲なのです。これは先程のインタビューでも貴景勝本人が言っていました。
一方の朝乃山の相撲スタイルはどうなのでしょうか。朝乃山もメディアで多くのインタビューに答えています。そこから伝わるのは朝乃山は四つ相撲だということです。本格派・正統派とも言えるのでしょうか。朝乃山は四つ相撲の力士なのです。貴景勝が諦めたのが四つ相撲です。これはもう貴景勝が四つ相撲の朝乃山を意識するのは必然なのです。
ここで貴景勝と朝乃山の過去の熱い過去の対戦を振り返ってみたいと思います。
令和2年・2020年、貴景勝と朝乃山「ライバル?」
令和2年の大相撲、貴景勝と朝乃山は間違いなく主役の力士でした。なぜなのか。少しだけ掘り下げたいと思います。
ここ数年、有望な若手の関取が多く現れました。貴景勝と朝乃山以外にもたくさんいます。例えば御嶽海に遠藤、そして北勝富士に阿炎そして正代など本当にたくさんの有望な若手力士が出てきたと思います。
そして、その有望力士のなかでどの力士が抜け出し、そして大関になるのか、相撲ファンの大きな関心事になりました。このような相撲界の流れのなかで貴景勝と朝乃山が抜け出して大関になったのです。このようなことから貴景勝と朝乃山がライバルとみられて、その対戦が相撲ファンの注目を集めるようになったのです。
では令和2年の貴景勝と朝乃山の対戦を見ていきたいと思います。
令和2年・3月場所の対戦
勝ったのは朝乃山!通算対戦成績は朝乃山の4勝3敗です!
3月場所は大阪場所ですね。新型コロナの影響で無観客の場所でした。
令和2年の3月場所は、朝乃山の大関昇進がかかる場所でした。そして貴景勝と朝乃山の対戦は、千秋楽に組まれました。
朝乃山は10勝4敗、そして貴景勝は7勝7敗で千秋楽を迎えています。朝乃山は大関昇進のかかる大一番です。一方、貴景勝は朝乃山に負ければ負け越してしまいます。
結果は朝乃山の完勝でした。
「貴景勝、少し弱くなっちゃんたんじゃないの?」こんな声さえ聞こえたくらいです。この一番は貴景勝の本当に元気がなかった印象です。そして朝乃山はこの一番で大関昇進を確実なものにしました。「朝乃山は勝負強い力士だな!」「朝乃山は運も強い!」こんな声もよく聞かれました。
ちなみにこの場所で優勝したのは横綱・白鵬です。貴景勝・朝乃山は優勝争いには、からめれませんでした。
令和2年・1月場所の対戦
勝ったのは朝乃山!通算対戦成績は朝乃山の3勝3敗で五分です!
1月場所は東京です。この場所は幕尻の徳勝龍が優勝した場所です。白鵬・鶴竜の両横綱は途中休場してしまった場所でもあります。
貴景勝と朝乃山は14日目に対戦しています。
ここで重要なポイントは貴景勝は優勝争いに絡んでいたということです。徳勝龍が優勝争いの先頭を走り、前頭四枚目の正代が続いていました。そして貴景勝がその後を追う展開です。しかし、貴景勝は負けは一つも許されない状況でした。負ければ優勝の可能性が完全に消えるのです。そして貴景勝はライバル関脇・朝乃山との直接対決を迎えます。
結果は朝乃山の勝ちでした。
かなりの熱い取り組みでした。貴景勝の負けた後の本当に悔しそうな表情が非常に印象的でしたね。そしてこの一番が貴景勝の1月場所での優勝の可能性が消えた一番になってしまいました。
令和元年・2019年、貴景勝と朝乃山「主役?」
貴景勝は令和元年・五月場所に念願の大関に昇進しています。また2019年は非常にさみしい年でもありました。1月場所で横綱・稀勢の里が大相撲ファンに惜しまれつつ引退してしまったのです。
貴景勝の大関昇進は、人気絶大・稀勢の里の引退後の相撲界に大きな希望の光になったと思います。そんな訳で新大関・貴景勝は2019年・令和元年の主役でした。
一方の朝乃山も大きな飛躍の年になりました。令和元年・5月場所で優勝したのです。いきなりの幕下優勝です。未完の大器が目覚めた感じです。千秋楽の表彰式でアメリカ合衆国・ドナルド・トランプ大統領が優勝力士・朝乃山にトロフィーを渡したシーンが印象に残っている人も多いのではないでしょうか。
それでは貴景勝と朝乃山の直接対決を振り返ってみたいと思います。
令和元年・11月場所の対戦
11月場所・九州では貴景勝は大関、朝乃山は小結でした。そして2日目に対戦しています。
勝ったのは朝乃山!通算対戦成績は朝乃山の2勝3敗です。
朝乃山の勢いを感じさせる相撲内容でした。朝乃山はこの場所を11勝4敗の好成績で終えています。大関候補と期待される存在になりました。「朝乃山は本当にスケールの大きな力士になるのでは」これは相撲ファンの間でよく聞かれた言葉です。
貴景勝は先場所・9月場所での御嶽海との優勝決定戦で大怪我をしており、出場も心配されたなかでの取り組みでした。結局、貴景勝は本調子とはいかず、9勝6敗で11月場所を終えています。
令和元年・11月場所の優勝は横綱・白鵬でした。43回目の優勝です。貴景勝も朝乃山もこの場所では白鵬に負けました。白鵬、強しです。「白鵬の壁は当分崩れそうもないな。」「世代交代は、いったい、いつになるんだよw」こんな声がよくきかれました。
令和元年・9月場所の対戦
9月場所は東京です。貴景勝は先場所を休場していて大関を陥落しています。そしてこの場所では関脇として再スタートをきってます。一方の朝乃山は前頭二枚目として9月場所にのぞんでいます。そして貴景勝と朝乃山、3日目に直接対戦をしています。結果は
勝ったのは貴景勝!通算で貴景勝の3勝1敗です。
貴景勝の貫禄勝ちでした。貴景勝の完勝です。「朝乃山も力をつけてきているけど、まだ貴景勝の方が自力が一枚上手だな。」、「朝乃山もまだまだ力不足かもな。」こんな声が聞かれました。貴景勝の方が上との評価が多い状況でした。
この場所、貴景勝は12勝3敗、朝乃山は10勝5敗で終えています。貴景勝はこの場所では常に優勝争いに絡み、御嶽海との優勝決定戦に臨むことになりました。結果は貴景勝が御嶽海に負けてしまい、貴景勝は優勝を逃してます。また貴景勝は優勝決定戦の大一番で大けがをしてしまいました。横綱・稀勢の里が引退に追い込まれた怪我の状況と非常に似ていて、多くの相撲ファンが心配することになりました。しかし、10勝以上したことから来場所での大関復帰を決めることはできました。
令和元年・1月場所から7月場所
2019年は、9月場所と11月場所以外では貴景勝と朝乃山の取り組みは組まれていません。貴景勝と朝乃山、直接対戦はなしです。ただ貴景勝も朝乃山も大いに注目された時期でもありました。まず貴景勝は令和元年・5月場所から大関に昇進しています。また朝乃山は同じく5月場所で幕下ながら初優勝をきめています。しかしその5月場所、貴景勝は御嶽海との一番で故障、結局5月場所は途中休場になってしまいました。そして優勝した朝乃山と新大関としての貴景勝との直接対決は残念ながら実現されませんでした。
また続く7月場所は、貴景勝は5月場所で負ったケガのために休場しています。今回は全休です。この前の5月場所もケガで途中休場していますから連続休場ですね。2019年の貴景勝はケガに苦しんだ年でもありました。一方の朝乃山はといいますと1月場所は西前頭八枚目で8勝7敗、3月場所は東前頭八枚目で7勝8敗の負け越し、そして5月場所は西前頭八枚目で12勝3敗で優勝、7月場所は東前頭筆頭で7勝8敗で惜しくも負け越しと順調とは言えないかもしれませんが朝乃山にとってはいい経験を重ねたと言えます。
平成30年・2018年、貴景勝と朝乃山の対戦は3回のみ!
2018年の状況では貴景勝も朝乃山も将来のスター候補といった感じでした。将来の大関候補や横綱候補と持ち上げられる力士は結構います。貴景勝と朝乃山もそのような期待の若手力士の一人といった感じでした。貴景勝も朝乃山もこれからの力士といった感じでしょうか。平成30年、貴景勝と朝乃山は3度対戦しています。
記念すべき貴景勝と朝乃山の初対決は平成30年・5月場所です。貴景勝は西前頭十枚目、一方の朝乃山は西前頭十二枚目で5月場所をむかえています。
5月場所、勝ったのは朝乃山!初対戦は朝乃山の勝ちでした。
初めての対戦は意外にも当時まだ格下だった朝乃山が勝っているのです。平成30年・5月場所、貴景勝は10勝5敗で勝ち越しました。朝乃山は7勝8敗で負け越しです。
続く7月場所も貴景勝と朝乃山は対戦しています。貴景勝は西前頭三枚目、朝乃山は西前頭十三枚目です。千秋楽の対戦です。
7月場所、勝ったのは貴景勝!貴景勝の1勝1敗です。
平成30年・7月場所、西前頭3の貴景勝は10勝5敗、西前頭13の朝乃山は11勝4敗です。二人とも、この場所では、かなりの好成績でした。また朝乃山は7月場所で敢闘賞を受賞しています。そして9月場所も対戦しています。貴景勝は小結に昇進しての場所です。朝乃山も西前頭5まで番付をあげています。
9月場所、勝ったのは貴景勝!貴景勝の2勝1敗です。
貴景勝の貫禄勝ちでした。貴景勝は新三役の場所で9勝6敗で勝ち越しています。「貴景勝は本物の大関候補かもしれない!」こんな声が聞かれるようにもなりました。一方の朝乃山は7勝8敗で負け越しです。ただ朝乃山の注目度も確実に上がってきたのも事実です。「朝乃山は確実に前進している」「朝乃山はイケメン!」こんな声が聞かれるようになったものです。
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